洋洋病棟 ~私の心臓はどこ~
11月11日(日)に衣笠キャンパスで学園祭が行われた。多くの団体による模擬店やフリーマーケットで盛り上がった学園祭だったが、そんな中、特に多くの人を引き付け恐怖を与えたのが、 学園祭の目玉企画、ストーリー型新感覚ホラーハウスである「洋洋病棟」であった。 今回、我々は実際に洋洋病棟へと足を踏み入れた。
不気味な音楽と恐怖をあおるような映像(場所=洋洋館入り口付近)
まず我々を迎えたのは不気味な音楽と恐怖をあおるような映像と新聞であった。
そこから、恐怖のストーリーは動き始めたのだ。新聞を読むと、この病院は過去に小児の心臓移植に成功するなど先進的な医療技術を提供していたらしい。
不気味な新聞記事(同上)
‐‐‐深夜の巡回の始まり‐‐‐
最初の部屋を抜けると、先輩看護師から新米看護師として深夜の巡回をするようにいわれた。
その道中、この病棟で起きる不可解な出来事についての話を聞かされた。
最近、入院している患者が謎の死を遂げていること。そして、その患者達に共通するのは、全員が心臓を抜き取られたような姿で死んでいるということ。
謎の少女 みっちゃん
巡回する途中、先輩看護師から「みっちゃん」の話しを聞いた。みっちゃんはこの病院で亡くなってしまった少女だという。院長にはみっちゃんと同じくらいの娘さんがおり、入院中のみっちゃんをとてもかわいがっていた。
みっちゃん視点の院長の様子が映像に映し出される(場所=洋洋病棟途中の部屋)
部屋ではみっちゃん視点の映像が流れており、院長の優しい眼差しがどれだけ仲が良かったのかを物語っている。
しかしこの直後、院長の表情に異変が起きた。顔を伏せ、みっちゃんに向かって「ごめん」と言ったまま、映像は途切れてしまった。
隠された過去
巡回をしていると、壁一面に折り紙の貼られた病室に到着した。だれかのいたずらなのだろうか。
壁一面に折り紙の貼られた部屋(同上)
様子を見るため部屋に入ると、そこには院長の日記が置かれていた。
「6月11日」。「娘の手術」。「心臓移植」。「みっちゃんの命日」。
この日記で判明したのは、院長の娘を助けるため、院長がみっちゃんの心臓を移植したということだった。我々はその事実を確認するために院長に会いに行くことを決めた。
動くはずのない心電図
院長のもとへ向かう途中のある部屋に入ると、心電図が0を指していた。
しかし次の瞬間、突如脈を打つ何者かの心臓。そして突然、心臓を求め胸のあたりが真っ赤に染まった黒髪の少女が現れた。逃げるように院長の部屋へ急ぐと、そこには広い部屋にぽつんと、院長が座っていた。
我々が話しかけても、院長の耳には届いていないらしい。ひたすら存在するはずもないみっちゃんに、聞こえるはずもないみっちゃんの声に、
仕方がなかったんだ、ごめんな
と繰り返すばかりであった。そこで再び先ほど出会った黒髪の少女が姿を現した。 「私の心臓はどこ」という彼女は院長に襲いかかろうとしていた。 「今のうちに逃げよう」という先輩看護師の指示で現場を後にして、走ってエレベーターへと乗り込むことができた。 だが、院長がその後どうなったのかは誰も分からない。
恐怖の先に
その後、先輩看護師からみっちゃんについての謎を問われた。そして我々はなんとかその謎に答えることができ、豪華賞品の抽選券を手に入れることができたのであった。【みっちゃんの謎を解き明かした者の中から抽選で手に入る豪華賞品】 1等 Nintendo Switch 大乱闘スマッシュブラザーズ 2等 選べるブランド和牛 3等 ユニバーサルスタジオジャパン ペアチケット 4等 ポッキー100箱
~洋洋病棟を終えて~
今回、我々は洋洋病棟(衣笠キャンパス 洋洋館)への取材をしたが、とても緻密に考えられた構成と劇団月光斜さんによる恐ろしい演技力に圧倒された。そして同時に来年はどういった恐怖を我々に与えてくれるのだろうかと、楽しみになってしまったのである。取材:品田草平 石黒美咲 青木大地
柿埜瑞季 石原真由
